反り腰

コラム
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反り腰とは?

人間の背骨は、バランスをとり、衝撃を吸収するために元々S字カーブを描いています。反り腰とは、このS字カーブの腰椎の前弯(腰の反り)が強くなる状態のことを指します。

骨盤が前傾することで、腰椎の前弯が強くなります。また腰椎だけの問題にとどまらず、骨盤や下肢にも悪い影響があります。

反り腰の原因

(1)筋肉のバランスの崩れ

反り腰は、基本的に腰のそりを強くする筋肉が過剰に働くことで起こります。これはつまり、拮抗筋であるお腹側の筋肉が弱くなってしまうことでも反り腰になると言えます。つまり、腰部と腹部の筋肉のバランスが相互に崩れているのです。

また、変形性股関節症のように、股関節の安定性を高める、または股関節前面の筋肉が硬くなることで、もしくは骨盤が前方に傾くことで、それに伴って腰の反りが強くなることも原因として挙げられます。

(2)体重の増加

妊娠や急激な体重増加により、お腹が出た体型に変化したすると、お腹がその分重くなり、立った状態で体が前方に傾くことになります。その重みを支え、傾いた姿勢をなおそうと腰を反らせた姿勢になり、結果的に反り腰になることがあります。

(3)ヒールの高い靴

ヒールの高い靴を履くと、つま先側(足の前方)に体重がかかりやすくなります。以下(2)に同じです。

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骨盤が開いた状態ではO脚になりやすくなります。また前傾姿勢を支えようとすることで外反母趾や巻き爪にもなってしまいます。

前傾姿勢から反り腰になり、反り腰から前傾姿勢になる…

この悪循環を断ち切りましょう!

反り腰に伴う症状・問題

(1)慢性的な腰痛

腰部を反らす筋肉が過剰に働き、硬くなることで血流が低下し、やがて腰痛となります。特に仕事などで長時間固定的な姿勢を続けた場合、慢性的な腰痛の原因になりやすくなります。

(2)腰部脊柱管狭窄症

神経の束である脊髄を保護する脊椎に変形が生じることで、脊柱管が狭窄し、脊髄を圧迫する疾患です。発症すると、脚のしびれや腰部・下肢の痛みなどが起こります。歩行により症状が憎悪しやすいという特徴があります。

(3)梨状筋症候群(坐骨神経痛)

反り腰になり骨盤が前傾すると、梨状筋と呼ばれる筋肉が通常位置より引き伸ばされた状態になります。梨状筋には坐骨神経が走行しているため、引き伸ばされた梨状筋により坐骨神経が圧迫され、お尻や足の痛み・痺れが生じます。

反り腰チェック

まずは、仰向けで寝ころびます。両手は体に沿わせてください。

この時、ベッドと腰の隙間を確認し、手のひら一枚分の隙間があるかどうかが反り腰の目安になります。これより隙間が大きい場合は、反り腰の可能性が高くなります。

上記に加え、足を伸ばすと腰痛が増し、膝を立てると和らぐといった変化がある場合も、反り腰の可能性が高いです。

立って確認する場合は、壁に頭・背中・お尻の3点をつけて立ってみて、同じく壁と腰の隙間を確認してみてください。

反り腰の治し方

反り腰の場合、マッサージなどで一時的に筋肉の硬さを取り除いたとしても、反り腰の根本的な解決になりません。まずは反り腰となった原因を考え、その原因に対処すべきです。

また、腰が反っていることを自覚して、腰を丸める運動・骨盤を後傾させる動きを意識的に行うことで、腰椎とその周辺組織の柔軟性を向上させましょう。

骨盤の前傾

上前腸骨棘(ASIS)と上後腸骨棘(PSIS)の差が指2.5~3本幅分なら正常。4~5本幅のとき、前傾と判断できる。骨盤が前傾しているとき、腰椎も過前傾を起こしている。また股関節は内転・内旋・屈曲している。

拘縮筋

  • 大腿直筋
  • 縫工筋
  • 腸腰筋

低機能筋

  • ハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)
  • 大殿筋

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